Ⅰ小学生でも分かる経理3
- 貸借対照表とは
前回、損益計算書の説明書をしましたが、これは学校でいう通知表というお話をしましたが、義務教育ではあまりありませんが、成績がよくないと落第となりますね!
そうすると、1年生であれば、もう1度1年生をするということになり、2年生になれなかったということです。
貸借対照表の世界では、2年生になったとしても、成績によっては、また1年生に逆戻りというケースもあります。
平たく言えば、会社のある時点の財政状態を示すものなのです。
貸借対照表は、「資産」「負債」「資本」の3つの大きな柱で成り立ています。
左右の金額は、必ず同じになり、英語で、バランスシート(balance sheet)とよばれます。
貸借対照表とは下記のように表示します。
(借方) (貸方)
資 産 | 負 債 |
資 本 |
損益計算書は下記のようになります。
(借方) (貸方)
費 用 | 収 益 |
利 益 |
この、左側を「借方」、右側を「貸方」と呼びますが、あまり意味を考えないで、
左=借方、右=貸方と覚えて下さい。
ちょっと難しくなって来ましたが、あまり理屈は考えずに言葉だけ覚えて下さい。
貸借対照表は、「資産」「負債」「資本」の3つで構成されていますが、内容は
資産≒財産 負債≒借金 資本≒元手
という風なイメージで考えて下さい。
つまり、商売を始めるときに必要なものは「お金」ですよね。
例えば、ケーキ屋さんを始めるとすると、お金を工面するのに、自己資金と銀行からお金を借りるとします。その時の自己資金が「純資産(資本)」であり、借りたお金が「負債」なのです。
そして、「材料」を買い、「機械」を買い、ケーキを作ると販売する「商品」が出来上がります。
この「材料(貯蔵品)」「機械(固定資産)」「商品」及び手元に残った「現金」が「資産」となります。
これを図で表すと
借方 | 貸方 | |||
資産 | 現金 | 200万円 | 負債(借金) | 500万円 |
貯蔵品(材料) | 100万円 | |||
商品(ケーキ) | 200万円 | 資本(元手) | 500万円 | |
固定資産(機械) | 500万円 | |||
合計 | 1000万円 | 合計 | 1000万円 |
例えば、これが商売を始めた現状だとすると、翌年には、当然変化しているはずです。
その1年の活動を表すのが「損益計算書(P/L)」なのです。
今後は貸借対照表を「B/S」、損益計算書を(P/L)と略します。
- 簿記とその法則
ここで、ある法則を覚えて下さい。
勉強だと思うと頭が痛くなるので、パズルと思って下さい。
ここからが、簿記と呼ばれる世界になりますが、簿記には2種類あり
単式簿記と複式簿記です。
単式簿記は一般的な家計簿ですが、これから進める内容は複式簿記と呼ばれるもので、必ず、「借方」と「貸方」に整理して記帳します。
話を戻しますが、そのパズルの組み合わせとは
「資産」は借方では増加するが、貸方では減少する。
「負債」は貸方では増加するが、貸方では減少する。
「資本」は貸方では増加するが、借方では減少する。
「費用」は借方では増加するが、貸方では減少する。
「収益」は貸方では増加するが、借方では減少する。
これが、簿記の唯一の法則でこれさえ覚えれば、記帳は誰でもできます。
以上を簡単におさらいすると、
|
借方で増加=「資産」「費用」
貸方で増加=「負債」「資本」「収益」 で覚えて、減少はすべて逆となります。 |
これは必ず覚えて下さい。
これさえ覚えていれば、経理担当者の話もだんだんと分かるようになります。
次回はこのP/LとB/Sの関連について、お話致します。
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